2019見聞録 その1。

予報通り、というか予報を超えるド迫力の嵐となった今回。

よりによってこんな日に展示会の予定が重なるとは・・・と思いつつも、天候が荒れ出す前に家を出て、

台風から逃げる形で展示会が行われる愛知県を目指したのですが、現場に到着するとまさかの!

他の催事は皆々中止なのに自転車の展示会だけやってる。

いや、そりゃ中止になりますでしょうなぁ、普通は。

しかし超小規模経営が中心となる日本自転車業界ですから、予定を振替える余力などないのです。


さて今回の嵐を超える様なインパクトを保つ2019年モデルは有るや否や?と会場の門を潜ると初っ端からハイライト。

マングースのロングテールバイク「Envoy」がお出迎え。

コイツぁ凄い、何が凄いってお値段驚きの八万円!しかもバッグもスタンドもフェンダーも全て標準装備で!ですよ。

海外ではこういった「エクストラサイクルの規格から外れたロングテールバイク」ってそれなりに種類ある様ですので、

このエンヴォイが市場を切り拓く事でFeltとかも続いてくれれば有り難し。


ただこの手の廉価版が「選べる様になる事」が重要なのであって、此奴が満点ボーイかと言うと・・・。

実用車として使うには少々造りが甘いというか、「まじか」みたいなコストコっぽさがそこかしこに見受けられます。

だから駄目というのでは無しに、¥8万という価格を常に意識しながら評価する必要がある、という話で、

屋根下保管で週に1〜2回乗る程度であれば結構良い感じなのではないかと思います。

ただ毎日の通勤や子供の送り迎えにとなるとまぁ・・・1年以内に色々出て来るっぽい気も。

と、万々歳な一台ではありませんがニーズに合致する人は是非検討すべき一台。

日本に一体何台入荷するのか?という問題もありますし、そもそもマングースの販売店自体が極端に少ないですから、

入荷予定が気になった方は急いでマングース販売店へGo!  ええ、弊店扱い御座いません。



さて、それでは弊店扱い品は何処からチェックして行きましょうか?

まずは今一番心ときめかせているSurly/BridgeClub

ですが、コイツは好き過ぎる&説明すべき点が込入っており話が長くなるので後日に回します。



次、此方も弊店では定番中の定番であるSurly/Bigdummyは完成車・フレームセット共に¥8,000のプライスダウン。

此処数年の価格改定も込みで、完成車とフレームセットの価格差が一番大きくなったかな?って感じです。

これ位の価格であれば「完成車と同価格で全面的に優れた一台」も作り得ましょうから早速計画立案に取り掛かります。



反対にチョッと値上げになったのが、前日店頭在庫をご案内したSurly/Karatemonkey

フレームセットは¥2,000UP、完成車は¥8,000UPとなりますです。

ただ完成車の方はリムがMD40からスクレイパーi40へとレベルアップしている他、

ハブもChosenと思しきSalsa製品からNovatecへ変更となる事で補修部品やオプション品の手配はし易くなろうかと。

そうなって来るとフレームセット売りの¥2,000UPが悔しい気もして来ますが、

フレームセットのみの展開色となる「レモンライムソーダ」が・・・良い感じなんですよねぇ。



良い感じの色と言えば「地味なあのメガネっ子」でお馴染みSalsa/Vayaが遂にメガネを外しやがった!

こ・・・この色っぺぇのがあのヴァヤなのか・・・。

今年の完成車はフォークが12mmスルーのカーボンフォークとなり、コンポは105&ブレーキはSpyreと急成長。

価格は当然上がりますが、2018ティアグラ完成車(¥208,000)に対し¥3万UPでコレなら大歓迎でしょう。

ただこの素敵なパープルは完成車でしか選べず、フレームセット(¥118,000)は別の色となるので、

例年フレームセット推しの弊店も今年ばかりは・・・完成車推しですな。



まぁそんなこんなで見て来た事&それについて感じた事は多々ありますが、

全体的に見るとトレンドが少し落ち着いて来たと言うか、纏まりを見せ始めた感があります。

トレンド勃興時は皆々競って「アレやれ、コレやれ」と先走ってイニシアチブを握ろうとする訳ですが、

それは見ていて面白くとも、振り回されると感じる人にとっては結構な迷惑ですから、個人的には良い流れだと感じますね。

一昨年くらいからジリジリ来てる「2.6幅」も次期学級委員長の座は確定と言えましょう。

この実利をとった2.6幅が世に送り出され、そして支持を集める事がトレンドの落ち着きを示している、

そんな風に思うのはワタクシだけでしょうか? って誰に語りかけてるの?

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。