林道超特急。

「こんなに格好良いのに何故売れないのか?」とボヤき続けた2017Salsa/Fargoが遂に嫁入りです。

自動車で言うとフルサイズ4WDみたいなモンで、日本では少々持て余すワイルドさ加減の新ファーゴですが、

台風を超える超台風が来て山は勿論、汎ゆる道が荒れた今ならそのワイルドさも本領発揮しましょうて。


で、普通にいけば「ドロップハンドル&MTBタイヤ」で構成されるべきファーゴですが、

「旧道・廃道サイクリングがメインだけれどシングルトラックも走ってみたい」というオーナー様の御要望をうけ、

フラットバーを用いたMTB寄りの高速ダートランナーとして仕立ててみた今回。


フラットバーと言っても昔ながらの狭〜い奴では無く、760mmとワイドなレンジャーバー。

これだけ幅があればシングルトラックで暴れるフルリジッド車両も抑え込み易いってなモンです。

またこのレンジャーバーはバックスウィープ13°と引きが大きく手の収まりが良いタイプですが、

それでも同じ姿勢でズッと漕ぎ続けるのは厳しいですから、ハンドレストとしてバーエンドを装着。

左右間380mmにセットしたバーエンド(エンドじゃないけど)は、ドロップ握る疑似感覚としては狭いですが、

手をドーンと乗せた際に直進安定性に寄与する位置なのであるときっと便利なはず。



そもそもヘッド位置が高い事もありポジションは安全安心安楽の極み。

その乗車姿勢で転がすは29x2.6というナウなサイズのセミセミファットタイヤ。

加えてチューブレスの超低圧なのにスルスル転がる感触は、チョッと乗るだけでも「何じゃコリャ?」と驚いて頂ける事でしょうし、

まして未舗装路が延々と続く広域林道を抜けて、山向こうのシングルトラックを探索する際には言わずもがな。



という事でファーゴ計画は完了致しましたので、次なる計画は・・・。

同じくSalsaのVayaで練ってみましょうか。

ファーゴと比べるとよりロード寄りで軽快さが売りのヴァヤですが、コイツはコイツで29x2.0位まで履けるので、

キャラ設定をどんな感じにしようか?という検討から始める事になります。


此方はフレーム&フォークで定価¥110,000(税別)なのですが、悲惨な事にトップチューブに塗装の吹き斑があるのです。

嗚呼、悲惨です、なんと悲しい事でしょう、取り返しがつきません。

が、その分クリスキングのヘッドセット(¥22,000)をサービスさせて頂けちゃったりせなんだりで・・・。


そんなネガを災い転じて何とやら的な感じで上手い事纏め上げて行こうと思う訳ですが、

この手の林道超特急に御興味のある方はコイツをベースに誂えてみるというのは如何でしょう?

お手持ちのコンポ・サドル・ポスト・ステム・ハンドルをお持ち込み頂ければ案外安価で仕上がったりしますしね。

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。