ロマン・ボリューム。
「パグスレー」ってのはアダムスファミリーに出て来るデブっちょな子供の名前との事ですが、
アダムスファミリーを殆ど見た事のないワタクシにはピンと来ません。
(ほんでパグスレイのお姉ちゃんがウェンズデー、だそうな)
なのでもしパグの開発担当者がワタクシだったなら、名前はデブゴンかサモハンになっていた事でしょう。チャンクもあり。
アダムスファミリーが映画やドラマやアニメやと色々あるのと同じくパグスレーにも世代によって違いがあり、
現行は約1年前にフルモデルチェンジした3代目なのですが、前後135mmエンド&100mmBBという基本路線は変わらず。
そんなパグをこの度御相談頂きまして、完成車か?フレームから組むか?という所からスタート。
お客様の御要望を考慮すれば完成車で買うよりもバラから組んだ方が近道である事は確実なので、
見積もりを作成していた所・・・思いっきり蹴躓きました。
蹴躓いたのは100mmシェルというBB規格。
パグがデビューした当時はISIS規格がまだまだ元気でISISの100mmBBってのも普通〜に売っていましたし何なら在庫も持っています。
しかし2ピースBBが主流となっている今、100mmシェルに対応するのは100mm専用クランクである事が殆どで、
「高性能とか軽量とか要らないから普通のリーズナブルなヤツを」というオーダーが通りそうで通らなかったのです。
「完成車vsバラ」という天秤はこのクランクのコスト問題をもってカタンと完成車に傾きました。
完成車なら100mmBBクランクのスタンダードとも言えるAefectついてるしリムはMOBだしMoloko-barもついてるしと良い感じ。
135mmハブを35mmオフセットさせて使う事で「仮想170mmエンド」のチェーンラインとするパグ。
センター出しには35mm分を補正する便利工具があるのですが・・・暫く使っていなかった所為で行方不明⇒捜索⇒発見⇒作業。
前輪は結構ズレてますね。気にしたら負けかもしれませんが当然気になるのでピッタンコに調整。
対する後輪はセンターも振れも確認する事無く解体し、前輪と同じSurlyのSSハブで再度ホイル組み。
とかなんとかゴソゴソ作業して出来上がったのが此方。
これぞ漢道。
なシングルスピード仕様で御座います。
変速に頼らず足だけで走りをマネジメントする面白さがSSの醍醐味ですが、そこにファットという要素が入ると結構大変。
なのでギア比を落として補正入れると今度は移動速度が絶対的に落ちるしで、万能とは程遠いし万人向けでもありません。
しかし「それをそれと分かった上で」となると・・・格好良い。
自転車もそうだけどそれを選んで乗るオーナーの心意気が格好良いと思う訳です。
クリクリ漕いでりゃいつかは着くさ。
みたいな感じで3日かけて日本海まで出るとか、何ともロマンチックではありませんか。
0コメント