福梟。

ブレーキオイルの交換をしていると「ベト」。

ベト・・・グリップがベトベトで握る度に手がベトベトベトベト。

「お客様、グリップが劣化してベトベトなので交換した方が宜しいかと存じます」と言った所で、

「そんなモン、毎日乗ってる己が一番分かっとるわい」と叱咤されるのが精々ですから、

もっとコウ・・・ハートに響く一言を・・・と考える目線の先にあったのは。

福袋です。

正しくは顧客さんが自宅の大掃除を行い出て来た部品を纏めて持って来てくれた袋ですが、この中にグリップがあったはず。


「このベタベタのグリップ、ベタベタしてないグリップに交換して良いっすか?」

Oh!ジャストマッチ!¥0でベタベタから開放されたとあってオーナーも御機嫌です。


いや、本当は新品グリップをお求め頂くのがベストなんですけれど、不要とされた部品を再び活かせるってのは実に良い事です。

因みに今回頂いた福袋の内容は以下の通り。

①フォークのブレーズ。KOWAのDH-Rでしょうかね?コレを何に使うかって・・・実用車を無理矢理Vブレーキ化する時とか。

②ピンクのペダル。


③子供用BMXのポスト一体式サドル。ポスト径はΦ25.4mm、子供の自転車のサドルが破れている方に。


④チョッとだけ懐かしいUAのグリップ。ベタベタしません、コンパウンドが劣化してるからですけど。


⑤オデッセイのDJハブ・ヴァンデ−ロ。36H。飛んだり回ったりする人は勿論、無駄に街乗り車にも。


⑥Giantのクイック式スタンド。ある種の定番品。


と、こういったパーツを「捨てるくらいなら」と頂く事がチョコチョコありまして、

軽く検品した後は弊店倉庫のジャンク置き場に仕舞い込まれ、「コレは!」という出番が来る日まで眠り続けるのみ。

「コレは!」と思うか否かは勝手ながらワタクシの判断になりますが、「コレは!」と感じた方は自己申告も受け付けております。


ゴミや九十九神になる前にもう一花咲かせてやれば、来世の成功は約束されたも同然ですよ。

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。