匠。

自転車屋は別名「段ボール帝国」と呼ばれている通り・・・いや呼ばれている事をご存知無いとな?

小さいモノから大きいモノまで日々荷物が段ボール箱に入って送られて来る為、とにかく段ボール箱がたまるのです。


「たまる前に捨てれば良いじゃない」という話ですが、たま〜に大きな箱が必要となる事があるので大事に仕舞い込む、

で、仕舞い込み過ぎてそろそろやばいかなという時に出番が来る、と。

引っ越しに伴い自転車を送る必要がある顧客様からの依頼で自転車の箱詰め作業がまさにそれ。

230サイズの巨大な段ボール箱ってのは必要な時に探しても売ってませんから、常に余裕を持って確保しておくべきなのです。



まぁそんで箱詰め作業を行うと段ボールの端切れというかカスが出まして、コレはコレで捨てれば良いのですが、

マータイさんのモッタイナイ精神と節分の時期とが惑星直列的に作用し合って更なる再利用方法を促進。

息子の通う保育園に毎年鬼が来るのです・・・。

当然、鬼が怖い彼らは怯えると同時に自己防衛するべく武器を作って襲来に備えるも、

武器の材料が新聞紙とかなのでドレもコレもヘロヘロ。


そんな武器で鬼に敵う訳がない!という事で段ボールを武器の形に切り抜き、

同じ形状のモノを数枚制作の後、木工ボンドで貼り付け立体化。

ボンドが固まったらグラインダーで面を軽く整え、握り部分にはバーテープの余りを、

そして歯の部分には光りモノ的イメージでセロテープをぐるぐる巻にすれば武器の完成!

稚拙にも程があるデザイン&仕上がりです。

しかしそれが良い、大人の介入を感じさせない所が良いのです。

え?本気なんか出してませんよ、本気出してこの仕上がりなら・・・すいません本気でコレです。


そんなこんなで鬼に対抗するための武器は勿論、段ボールで何か作りたい時には自転車屋へカモンカモン。

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。