来たPep学ぶ。

オマッサッシャッ!(お待たせ致しました)

日本の自転車の歴史に残る、かどうかは知りませんが少なくとも弊店の歴史においては、

非常に重要な一台となるPepcycles/NS-D1が遂に届きました。

さぁ早速箱を開けて中身を取り出し、その内容をチェックして行きましょう。

どれどれ・・・。



まずヘッドセット、車体価格を思うとルーズボールベアリングだろうな、と思いきやシールカートリッジベアリングではありませんか。

PepCycleのNS-D1(長いので以後Pep)はテーパーヘッドチューブを採用、そしてそこにブッ刺さるフォークコラムもまたテーパーです。

「当たり前だろう」と思われる方も居られるかもしれませんが、テーパーヘッドチューブにストレートコラムという組み合わせは結構多いのです。

必要十分な性能を安価に叶える事が出来ますからね。

その点、¥10万以下のPepにテーパーコラムというのは実に豪勢な話。


次はホイル見て行きましょう、ホイル。

ハブベアリングはカートリッジではなくルーズボールですが結構しっかりしたシールがついているタイプである事に加え、内部にはタップリとウレアグリスが詰め込まれておりますのでハードな使用環境下でも早々にヘタれる事無く仕事をしてくれそうです。

スポークのテンションバランスも然程大きくバラける事無く、テンション自体も組み合わせるリムの限界一歩手前くらいまで、しっかり上げられていますので手直しも最小限で済みました。

ホイルセンターが少しだけズレていますが、まぁ完成車平均って感じですね。

こんなモンはチョチョイのチョイでピシッとセンター出してやるのみ。



続いてクランク周り。

BBはRPMのシールカートリッジ品がついていますが、

椀にもシールがついており、此方もハブと同じく耐久性が期待出来ます。

そのBBを挿入するフレーム側のBBシェルも綺麗に出来ており、タップを通しても切り粉が殆ど出ないというレベル。

シートチューブに至っては最初からリーマ通してあり、シートポストを無理やり刺してゴリゴリゴリ、とかなる事も無し。



リアハブも当然ルーズボール式ですが、玉当たり調整をするととても良い感じに。

クロスバイク完成車とかと同じ様なハブかと思ったけど・・・・なめてましたね。

で、多段用のハブにスペーサを加えてシングルスピード化されているのですが、我が手の中指に薄いリングがある事からも分かる通り(?)ロード11速対応のフリーボディでありますから、MTB系・ロード系問わず様々なコンポを用いての多段化も可能です。


ハンドルはPepのキャラに合ったハの字形状のグラベル系ハンドルバー。

そこに取り付けられるブレーキレバーは現代的ハンドルシェイプと親和性の高いテクトロのRL520。

このレバーはVブレーキ対応のタイプ、なので組み合わせるブレーキキャリパーはMTB用のシマノBR-M375。

つまり? ハンドルのフラットバー化も簡単、という事。



と、ゴチャリゴチャリと書いてみましたが、一言で言うと「完成度高し」

値段が値段なので「まぁこんなモンか」みたいな部分がある事も予想していましたが、企画者の「使える」という基準の下に細かい所までキッチリ管理されており¥10万以下クラスでは群を抜く「抜群」。


実際に乗る人間にとってはどうなのか?そりゃもうアナタ、是非御自身でご確認あれ。

Pepcycles NS-D1(完成車)  ¥92,000(税別)

明日も引き続き別サイズ&別色を組み上げて色々見て頂ける様準備すすめます!

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。