2019見聞録 その3.5。

敬老の日という事で小さな子供が表敬訪問に来てくれました。という様な歳では無く絶賛子育て中の空井戸サイクルです。


世間平均よりも少々遅めの子育てデビューだった為か、子供に対する見方が父親レベルに収まらず、

ベタベタに甘い子供への対応は最早老人級、即ち敬老されたとしてもあながち間違いではありません。

こんな頼りない親の元に生まれて来てくれて有り難いやら可哀想やらで、してやれる事は何でもしてやろうと思いはすれども、

出来る事と言えば・・・自転車を好き放題与えてやれる、くらいか?



しかし「好き放題」と言っても子供にそんな趣味や知識がある訳も無く、ある程度は此方がリサーチして候補を挙げるべきでしょう。

で、自転車乗りが子供に与えたくなる自転車の筆頭格と言えば「Commencal」

アンドラ公国がああだとかマックス・コメンサルがこうだとかってのは最早どうでも宜しくて、

単純に子供車としての魅力が他製品群よりも一歩抜きん出ておると思うのです。


例えば此方のコメンサル最小の自転車、というかプッシュバイクである「Mamones12」は、

この手のモノとしては珍しくブレーキ取付可能となっているのですが、それが何とディスクブレーキ。

しかもこの見た目。ヘッドもOSアヘッドなので手持ちで余しているテクノグライドとか入れてしまう事も可能。

¥29,800?全然高くないですね。己の部品買う事と比べりゃ余裕余裕。



プッシュバイクでバランス取る事を覚え、ブレーキの使い方も習得したなら次はペダリング。

ペダル付きは16インチ・18インチ・20インチとラインナップの刻み細かくジャストな選択が出来ますが、

ベストなサイズを与えようとするなら2年に一回くらいのペースで買い換える事に・・・なるのか?


チョット焦って来ますね・・・そうなるとお兄さんのお古を弟君に乗って頂きたい所なので、

傷み難くメンテのし易い車両であってくれた方が有り難い訳ですが、そこでもコメンサルは良い感じ。

フォークがリジッドである事に加え、無駄に重たいハイテンではなくアルミってのは有り難いですし変速も必要最低限の1x7、

更にBB、ヘッド、シートポストなどの規格が大人用と同じなので手持ちの部品で修理し易い、と。


お兄さん向けの20インチ&24インチホイルモデルでザッと¥6万前後。

高い?いやいや子供用にマトモな自転車選べるだけで充分以上に有り難いですし、

それで自転車に乗る事が楽しいと感じて貰えるならもう、ええ。


ただ「いや父さん自転車最高だね!塞翁が馬だよ。意味分かんない?まぁ良いや、とりあえずコース行こ!」とかなると、

チョッと・・・財布が・・・悲鳴をあげる¥15万クラスに突入しちゃいます。

此処はもう子供用と考えてはいけません、自分用のミニカー的コレクション兼用と捉えましょう。

そう捉えられたならばこの「Meta-HT+」の格好良さは財布をこじ開けるのに必要充分なレベルと申せましょう。



しかしコメンサルって子供用は勿論の事、大人用もシュッとしたイメージになって来ましたね。

息子が乗りたいと言ってくれるなら、父さんもお揃いで買っても良いんじゃないかしら?

などといった不埒な想いも湧いたり湧かなんだりする状況下であるにもかかわらず。


ウチの長男(4歳)は全く自転車に興味が無いという皮肉な現実。

ええ、プッシュバイクも買いましたが全く乗ってくれません。

彼がもう少しお兄さんになったら乗って貰おうと勝手に用意したロッドブレーキの子供車「ガリバー号」も、

5年経とうが10年経とうが新車のまま店頭のオブジェとして鎮座し続けるのかもしれません。

と、当家の息子が乗ってくれそうにない状況下ですから弊店でコメンサルを扱う予定も無し。

でも子供さんにナイスな自転車を!となればコメンサルお薦めですよ。それかヨツバサイクルか。

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。