ツクツクボウシ。

「ヘイ!ヨウ!ヘイ!ヨウ!兵馬俑!」

と世界中で同じ事が行われているであろうポーズを今更ながらもとってしまうのは、

「Simworksx本所」のフェンダーのパッケージがラジカセ風だから、というだけでなく。

今から始まる取付作業が恐ろしい、そんな弱音を吹き飛ばす為の行為なのかもしれません。



本所のフェンダーの取り付けは「説明書の無いプラモデル」みたいなモンで、

「コレがコレに着きますよ」というガイドラインは無く、現物同士を合わせて「着ける」、

そんな障害物競争的な所がある訳ですが、今回このフェンダーを押し込もうという相手が。

スペース全然無いんですよね・・・。Fメカとリアタイヤのクリアランスは7mm程度でしょうか?

しかもタイヤが29x2.5と巨大で、押し込むフェンダーもまたそのタイヤをギリギリ覆えるか否かの65mm幅。


正直な所、車両のオーナーさんから相談頂いた際にも「着かんでしょう〜」とイモ引きまくってたのですが、

「絶対に?絶対に無理か?」と聞かれると・・・やってみるっきゃNightだわさ。



という事で昼一番からテクノのリズムに合わせてトンカラトンカラ作業を開始。

いつの間にやら意識は何処か遠くへ連れて行かれてしまいましたが、日が暮れる頃にはこんな事に。

気合と無心で着きました。

着いてるのか着いてないのか分からない程のステルスっぷりです。


フェンダーとタイヤのクリアランスは5mmくらいでしょうか?限り無くギリギリ(当社比)としか言えん状態。


段差越えなど多少ラフに走ってもタイヤとの擦過音が出ない様に諸々配慮した積りですが、

雪道とか走ると一撃で詰まって、常時「シャーッ!」という音を響かせ続ける事でしょう。



コレを「着く」と表現すべきでしょうか?冷静に考えてみると少々難しい問題な気がします。

というのも「何をもって着くとするか?」の概念は人によって結構異なるから。


弊店はお客様の安全や利便性を確保・提供する側ですから、安全マージンというか、

「今後使って行く中で快適性をある程度保ち続けられる事」を加味して「着く」としますが、

その「ある程度」というのも物凄く曖昧な基準ですしねぇ。

そこに加えて「立ち姿」や「バランス」さえも重要になるというアルミフェンダーの取り付け。

趣味としても中々面白いと思うので、是非御自身でアアでもないコウでもないと楽しく取り付け作業してみては如何?

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。