家庭事情。

「何とかなるだろう、そうさ何とかなるだろうさ」

と自ら鼓舞するような洗脳するような祈るような、そんな気持ちで自宅の引越し作業に突入したのですが、

荷物を粗方移し終えた段階でその僅かな希望は打ち砕かれました。

何をどう捏ねくり回そうとも次の家にはロングテールバイクを置ける場所が無い。

ついでに言えばモーターサイクルを置く場所も無いし、何なら可愛い自転車共を置く場所さえもチビっとしか無い。


一人で暮らしていた過去は勿論、結婚してからも住居選びは「乗り物が沢山置ける」というのが大前提でしたから、

今回の「好き放題置けない」という現実がピンと来ないというか・・・悪夢なんじゃねぇか?と頬叩くこと約140回。

しかし何度叩こうが目が覚める事は無く、想像を絶する不便さにどう対処して行くか?と頭を抱えるのみです。

息子を保育園に送って行こうとするも「ロングテールが無い」。

なので背負子で息子を背負い、自分のバッグは托鉢の坊さんみたいに前に掛けて1x1で出動するも、まぁ大変ですねコリャ。

息子は重いし漕ぎ難いしリアタイヤは潰れてグニャグニャするしで。



コレが毎日続くなんてのはお話になりませんので、代車として活躍するボッカ改を幼児積載仕様に変更。

見た目だけは満点っぽい感じなれど、ホリゾンタルフレームのトップチューブをブッた切ってステップスルー化した此奴、

ヘッド周りの剛性が危険水域寸前と言える程に低いので、豊かに育った長男を乗せて走ると安定感など完全消滅する事必至。



そうなって来るとママチャリのスタンドが装着出来てヘッド周りの剛性も必要以上に高く、

尚且つ手持ちの余剰部品を投入できる一台に目が・・・行きますな。

いやいや、増車の事考えてる場合や無しに。

自宅に置けないマイマシーン達を店に緊急避難させている今、寧ろ整理・縮小を考えんとならん訳ですが、

減らしたくもないモノを減らすのって・・・結構な拷問ですね。


乗り物に関しては比較的好きな様にして来た中、こんな状況の事は考えた事もありませんでした。

家庭事情って色々あるんですね、勉強になります。

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。