三段階右折=後ろ向き。

暫く前にシマノの中堅MTBコンポ「XT&SLX」が12速仕様へとモデルチェンジされまして、

それに伴いフリーボディ形式も永らく親しんだ従来のモノからマイクロスプラインという新方式に変わりました。

当然両者に互換性はありませんので11速と12速の間には巨大な分断の壁が築かれた、という所までは周知の事実かと。

で、その従来式フリーボディを採用する旧モデルは8000系XTが継続、7000系SLXは廃盤となりました。

「なりました」と言ってもシマノから公式な声明がある訳ではなく、次回生産予定などをチェックする事で判別するのですが、

フリーボディ=使用可能変速段数ばかりに意識を取られていたワタクシ、とんでもない事に気が付きました。


SLX・XT・XTRラインナップからクイックシャフト固定の100&135ハブが消滅してるんですよね。

いや、正しくは前出の通り8000系XTが継続販売されますしSLXの下のデオーレも今の所存在していますが、

定番中の定番で弊店でも多用しまくった中堅グレードSLXが選べなくなってしまったというのは結構衝撃。



「前後スルーアクスル&油圧ディスク」がジャンル問わず定番となる日がもうすぐそこまで来ている、ってのは分かるんですが、

今乗ってる車両を元気に&比較的ローコストで乗り続けるという行為のハードルがグイグイ上がって来るのは厳しいですね。


そんな変わり行く時代の中にあっていつまでも、の象徴となりそうな一台の車両が降臨しました。

「THE昭和」なミニサイクル。

近所の人がパンク修理にと持って来られたのですがタイヤが減り過ぎてバーストしており、

タイヤ交換してまで乗る気がない、というか年齢的にもうアレだわという事で置いて行かれたモノ。

リアのリフレクターとか堪らんですね。素晴らしいデザインです。


故人である初代オーナー(お客さんの御母堂様)が卒寿以降も乗って居られたという事で相当旧いモノですが、

クランクがコッタードなので・・・多分ワタクシの年齢よりかは前のモノなんじゃないかなぁ、と。

40年以上も走り続けてんだからそろそろ墓に埋めてやっても良い気がしますが、走れない理由がある訳でもないし、

補機類全て取っ払って、バイクロアとか関クロとかグラインデューロとかに出てフレームぶち折り引導渡す方が健全。か?

寿命ばっか気にしてたら経済回らんというのはよう分かるんですけど、乗り続ける・乗り換えるの選択権は、

可能な限り己が手に持っておきたい、そう思う事自体旧い考えなのかもしれませんねぇ。


因みにこのミニサイクル、欲しい人は無償でどうぞ。

特に希望者居なければボチボチ修理して代車にしようと思います。

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。