クイズ。

親愛なる顧客様より「自分で組みたいけど忙しいから代わりに組んどいて」と託された、

「ルック車」という名のクイズに挑んでいた本日、実にいい気候です。


「米は白くて当たり前、虫がついていなくて当たり前」そんな時代に生まれ育ったワタクシですから、

自転車もまた「組めて当たり前、機能して当たり前」と思い込んでしまっているフシがあります。

なのでこういうのを見ると目が点になります。

どう見ても何かを固定するステー、まさかコレがブレーキキャリパーの取り付け台座とは・・・。


大丈夫か?と疑問に思わざるを得ませんが、大丈夫かどうかを問う事自体が間違いなのです。

別の箇所に目をやると、「溶接が汚〜い」とか晩御飯にケチつける子供みたいな我儘を反省させるに十分なデンジャラスさ。

綺麗・汚いではなく「足りていない」。



BBシェルにズラッと並んだスレッドも個性的。

「タップを立て直すべきか否か?」なんて甘っちょろいにも程がありまして、それというのもこのスレッドは全て逆ネジ

意味わかりますか?

普通68mmシェルはドライブ側が逆ネジで、アンドライブ側が正ネジです。イタリアン規格は両方共正ネジですね。

規格を考えずに製作したのか間違ったかは分かりませんが、少なくとも対応するBBは存在しない謎の状態になっているという事。



オーナーは「完璧に仕上げたい」という考えなど毛頭なく、極東のチープな自転車がどれくらい変なのか知りたいだけ。

しかし乗ってみれない事には目標達成とは相成りませんので、次々と襲い来る問題をクイズの様に答え散らかすべし。

エンドが薄過ぎてハブのシャフトを突いてしまうとか、こんなん子供用クイズっすわ。


メーカー保証とかを一切考えずに、とにかく乗れる様に力技で解決していくのって快感。

とはいえこんなクイズを毎日やってたら・・・頭おかしなりますね。

普通に組める自転車&パーツに囲まれて暮らしている我々はとても幸せである、そんな事を改めて噛みしめる本日であります。


空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。