粗にして野だが卑ではない。

早い!なんて早さだ!まるで!まるで・・・なんだろう?

と、語彙がついて来ない位の早さで仕上げて頂いたフレームの塗装

「調色&磨き&塗り分け」と標準的な単色塗装よりも随分手間を喰うのにたった1ヶ月強で帰還。

てな風に早い早いと喜んでいるのはワタクシだけ。

御依頼主様はまだかまだかと気を揉んでいる事でしょうから、早速シャッシャカ組み上げて完成ドン。

トラックバイクというよりも「シングルスピードロードバイク」的なジオメトリで作らせて頂いたフルオーダー。

変速機能は無いし、特別凝った部品は使っていないし、なんならフルオーダーなので名前さえ無し。

あるのはダウンチューブにボトルケージ台座があるくらいで。



色は弊店の歴史の一部とも言えるディープ・パープル・ロウフィニッシュ

金属地が透けて見えるロウフィニッシュは、徐々に伸び行く錆もまた透けてしまいますので、

それを嫌ってリン酸処理(=パーカー)を施してから塗料を塗る「パーカー留め」が増えていますが、

金属風味の薄いノペっとした表情にしかならないってのが辛い所。

対して磨いた上から即塗料を塗る今回の様な正統派(?)ロウフィニッシュは素材の質感むき出し。

乗って行く中で錆は発生し下地を侵す事は避けれねども、蜘蛛の巣の様に伸びる錆もそれはそれで味わい深いかと。



思い返せばオーダーの御相談を頂いたのは昨年の夏。

オーダー決定から完成まで1、2、3、4・・・約6ヶ月とお待たせしてしまいましたが、

待った期間など砂粒の様なモノだ、と切って捨てられるほど永くご愛用頂ける事を願うばかり。

チョロっとサイクリングから琵琶湖一周は勿論、急ぎさえしなければ日本海往復も案外出来てしま・・・うか否かは人次第。

話題のe-bikeとは何もかもが間逆な存在、バッテリーは積んでないけどロマンはいつも満タンです。

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。