サモハン。

此処の所、素晴らしく暑く素晴らしくよく晴れた日が続きまして日焼け跡がピリピリしています。


今しがた日本海から帰って来た知人の腕には更に更にクッキリと日焼け跡が炙り出されており、

風呂に入ると痛かろうなぁと他人事ながら不安に駆られますが、それ以上に気になったのは。

ロング行くのにボトルこれ一本・・・ってか。

この灼熱の中にあって手持ちの水がコレだけ、しかも中身は温いを通り越して熱くなった汁とか「水ハラスメント」ですよ。



やはり夏といえばキンっと冷えた飲み物、価千金とは正にコレ。

そこで自転車のボトルケージに挿さるサーモボトルの出番になる訳ですが左から順に。

・自転車用サーモボトルというジャンルを切り拓いた「B-free/500E:¥3,100」

・業界王者の貫禄で500Eを追撃する「サーモス/FFQ−600:¥3,600」

・時流をよんだ小型化でシェアの盤石化を図る「B-free/ミニボトル370:¥2,400」

と、いくつかの選択肢が出揃った現在、何を基準に選ぶべきなのでしょうか?



まず容量で言えば一番大きい500Eが・・・と思いきや一回り小さい外観のサーモスの方が少し多い600mlでトップ。

一回り小さいのに何故容量で勝るのか?それは中を覗けばわかります。


左がサーモス、右が500E、底部の面積はサーモスの方が圧倒的に広いですね。

この「真空ボトルを薄く作る」というのがサーモスの技術力なのかもしれませんが、本当にそうかは不明。


ではサーモスの方が優れているか?というと一概にそうも言えないのが製品の面白い所で、

飲み口の形状の好き嫌いで評価は真っ二つに分かれる事でしょう。

ワンタッチでパカッと開くのは皆同じですが、500Eが走りながらグイッと飲む事を想定した口形状なのに対し、

サーモスはストロー式という事でチビチビとしか飲めません。


またストロー式=底部までストローが入っているという事を意味しますので、

500Eなら当然と言える「氷ギッシリ詰め込んで」という手法が使えません。

いや、正しくはストロー引っこ抜いてインナーストローレスにしてしまえば良く、

私自身もその様にして使っていますが、こうなるとボトルを逆さにしないと飲めなくなります。


こういった使い勝手の評価は完全に個人の好みによりますが、少なくとも容量よりかは重要な選択ポイントでしょう。

また素材が硬く形状変化が少ないサーモボトルはケージとの噛み合いがシビアですから、

「使っているボトルケージとの相性」というのも重要な要素になりましょう。

因みに500Eは滑り止めのシリコンバンドを取っ払った方が遥かに使い易くなります。



「相性云々の前にボトルの抜き挿しが出来ないんだよ」

前三角の小さいフレームや特殊な形状のフレーム、はたまたフレームバッグとの併用などであれば、

そう言った声も出て来るのは当然で、ならばと用意されたのが小振りな370mlの「ミニボトル370」

抜き差しのし易い小型ボディと兄貴分である500E譲りの使い勝手の良さで自転車用サーモボトルの主役に躍り出た感もあります。


もし小型のミニボトル370でも抜き挿し出来ない!という事態ならばノーブランドの格安サーモボトル(500ml/¥1,500)を。

高さこそミニボトル370よりもありますが、ご覧の通り上部が円錐型ですので抜き挿し余地は多いです。

ただ口が狭いので氷が入れ難いのでそこには注意をはらいつつ、皆様の御都合に合うボトルをお選び頂ければ幸い也。

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。