β&β。

「手に汗握る展開」と言えば何だか良い雰囲気ですが、実際に手に汗握って握ってすると、

ベタベタして気持ち悪くなってしまう自転車のグリップ。

「ベタつき難い」を売り文句にしているグリップを使っていても、汗と紫外線の猛攻には耐えきれずベタベタベータ。

グリップの殆どは多かれ少なかれベタベタになりますが、それは握った際のグッドフィーリングとの引き換えでありまして、

手袋を常用するであるとか定期的に交換するとかで解決する様な程度である事が殆どです。


とは言えとは言え、普段使いの自転車となるとベタベタ問題の鬱陶しさは非常に大きいモノとなって来るのでは無いでしょ〜かっ!

そこで本日は「ベタベタしないグリップ選び」をテーマに進めたいと思います。



「ベタベタし難い」ではなくもはや「ベタベタしない」と言っても過言ではない街使いグリップと言えば、

此方の様な合皮編み込みタイプが定番というかよく見かけるというかなタイプですね。

ウレタンクッションの上に合皮を被せているので、柔らかくショック吸収性が良いという美点あり。

ただ縫い糸が解れて崩壊というパターンが多く、寿命短めというのがデメリットと言えばデメリットかと。



同じ合皮使用品でも此方の「リッチー/クラシックロッキング」となると随分と毛色が違いまして、

ロックオンタイプのグリップコアに直接合皮を巻いていますので握り心地はかなりタイト。

実際問題、本皮を用いた「PDW/バーボン」とかの方が遥かに握り心地は優秀ですしベタつきの心配が無い点も共通。

合皮の方が優れている点を挙げるとするならそれは「縮まない事」と「色が飛ばない事」でありましょう。



いやいや、握り心地もショック吸収性も何も要らん!べたつかず長持ちするグリップを!となればママチャリのグリップを選ぶのもあり。


一般的なグリップがゴムチックな素材感なのに対し、ママチャリグリップはビニールチックな素材感で、

伸縮性やショック吸収性が非常に低い代わりに、表面は硬くツルツルと安定した感触。

価格も勿論ママチャリ的で、此方の日本製グリップの雄「OGK/C-57」はたったの¥300!

どれ位長持ちするのかを検証した事など無いのですが、少なくとも5年位は使っている人居ますので、

コストバリューで言えば「グリップ無し」に次ぐレベルである事は確かでしょう。



「そこまでコスト極道じゃないからもう少し小洒落た奴を」となれば伝統の一品「カッサノ」を。

これはもう本当に昔っからありますねぇ。グリップをコレに替えるだけで何だかお洒落になる、みたいな定番品。

此方もまたツルツルしたビニールチックな感触ではあるのですが、紫外線に当て続けると結構ベタベタして来ます。

まぁ¥700と価格的には相当リーズナブルな部類に入るので、ベタついたら積極的に交換しましょう、はい。




上記した様なママチャリ系グリップは長さが短い&ショック吸収性も低いという事で「快適」とは縁遠い訳ですが、

「ベタベタは本当に嫌、でも快適性も捨てたくない」という場合はスポンジ素材のグリップで決まり。

特にロックオンタイプは握った際に空回りする事も無く、サラサラした使い心地と程よいクッション性を堪能出来ます。

ただ他素材と比べると圧倒的に汗をよく吸いますので・・・使っている内に臭くなります

使っている本人は案外気がつかない事が多いんですけどね、一度自分のグリップの匂いを嗅いでてみ下さい、仰け反るかもしれませんよ。


しかし言うても此方のグリップで¥1,400ですから、靴下買い換える位のスパンで交換して頂ければ全ての問題解決となりましょう。



そう、なんだかんだ言ってグリップを快適に保つには、素材選びと同じくらい「定期的な交換」が有効。

PDW/スピードメタルグリップの様にコア(¥1,400)だけ販売しているモノもありますので、

ベタつき易いパフォーマンス重視のグリップを早め早めの交換で回して行くというのもありでしょう。



かく言うワタクシは15年振りくらいにカッサノを使う事にしました。

ベタベタ解消ついでに少し気分一新でございますよ。

空井戸サイクル

「自転車に恋をして」 日々横を通り過ぎるママチャリでなく、恐る恐る触れる超高級車でもなく、跨り漕ぐ度にときめく自分の愛車。それを見つける旅の水先案内人が自転車屋です。そしてその恋がズッと続くお手伝いを今日も明日も明後日もしていたかったのですが令和二年をもって廃業し現在地下潜伏中。